2020年5月、イフェンプロジル20mg「日医工」が自主回収(クラスⅡ)へ!! なぜ自主回収される!?
今回は、イフェンプロジル20mg「日医工」が自主回収(クラスⅡ)されることについて現役薬剤師が紹介します。
●販売名(医薬品名)
イフェンプロジル酒石酸塩錠20mg「日医工」
●一般名
イフェンプロジル酒石酸塩
●薬効分類名
脳循環改善薬
●効能効果
●製造販売業者(メーカー)
日医工株式会社
●対象ロット
PTP100錠包装:D01000(使用期限:2021年4月)
PTP1000錠包装:D01600(使用期限:2021年6月)
●回収開始年月日
2020年5月18日
●自主回収理由
一部の製品において、承認書に記載のない工程を実施していることが判明した。これにより、品質に関する科学的妥当性を示すことは困難であると判断し、当該ロットを自主回収(クラス2)とした。
※クラスⅡ:その製品の使用等が、一時的若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤な健康被害の恐れはまず考えられない状況。
●危惧される健康被害
承認書に記載のない工程を実施しているが、出荷前の確認試験、製品出荷後は保存サンプルを用いた品質の確認試験を実施し、規格に適合していることを確認しているため、 それに伴う重篤な健康被害が発生するおそれはないと考える。 なお、これまでに本件に起因すると考えられる健康被害の報告はない。
●代替薬(代わり)
他メーカーのイフェンプロジル、イフェンプロジル10mg、ニセルゴリン(脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害による意欲低下の改善のみ)
●薬剤師のコメント
つい先日、「日医工」のニコランジルやオルメサルタンなどが自主回収されたばかりでしたが、またしても自主回収となりました。製造工程及び管理体制がずさんなあまり、自主回収が頻発しているのではないかと私は考えます。医薬品の自主回収により、各医療機関にそのしわ寄せがくるため、各薬剤科では院内への情報提供(代替薬(代わり)の提示)といった早期対応が求められます。
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