本日未明に、京都アニメーション(京アニ)で痛ましい放火事件がありました。
そこでガソリン火災について薬剤師目線で解説します。
ちなみに薬剤師の資格を取得するだけで付与される資格に「毒物劇物取扱者責任者」があり、燃えやすい劇物はある程度把握しています。また、薬剤師免許を持つことで「甲種危険物取扱者」の受験資格も得ることができます。
※今回はどちらかというと「甲種危険物取扱者」に関係します。
通常、火災には水を使って消火を行います。
しかし、ガソリンは水よりも比重が軽いため水をかけるとかえって火災が燃え広がってしまう恐れがあるのです。
そのため、ガソリン火災では基本的にはスプリンクラーは効果がありません。
ガソリン火災は、消火器(二酸化炭素、泡、ハロゲン化合物)による窒息消火を行います。
つまり、酸素の供給を遮断して火を消します。
消火器は大きく分けて3種類あり、粉末系・水/泡系・ガス系があり、これらの中で家庭用消火器としてよく使用されるものとして、粉末系消火器のABC粉末消火器、水/泡系消火器の強化液消火器があります。
業務用の消火器では火災の種類により、適応する消火器が用意されていますが、家庭用消火器として最も多く使われているABC粉末消火器や強化液消火器はいずれの火災にも対応しています。
今回はガソリン火災に当たる可能性が高いため、消火器の対応が適切ですが、かなりの燃え広がりだったため、消火器での対応だけでは消火できたとはいえます。
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