不安や悩み事から来る不眠症。病院で診てもらうと睡眠薬が処方されることがあります。しかし、人によって睡眠薬を服用することでホルモンバランスが乱れ、もうろう状態や健忘症状、場合によっては脳梗塞や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす恐れがあります。そのため、安全な睡眠薬への需要は高く、開発が続けられています。
そこで今回は、特に安全性が高い、ここでいう副作用が少なく自然な眠りを促す睡眠薬を2つ、「ベルソムラ」と「ロゼレム」を現役病院薬剤師が解説します。
◆医薬品名(成分名)
ベルソムラ(スボレキサント)
◆薬効分類名
オレキシン受容体拮抗薬
◆効能効果
◆特徴
脳の覚醒を司る物質であるオレキシンを直接ブロックするため、オレキシン以外への影響が少ないという点で、安全性が高いといえる。血中濃度も個人差はあるが1~3時間で下降していくので、入眠障害から中途覚醒まで、幅広くカバーできる。
◆注意点
・一緒に飲んではいけない医薬品が多い
他剤との相互作用(併用禁忌)があります。
例:抗真菌薬のイトラコナゾールや抗生剤のクラリスロマイシン、抗HIV薬であるリトナビルやサキナビル等
・薬価(値段)が高い
規格(mg数)によりますが、1錠80円前後とよく処方されるハルシオンやデパスと比べて数倍以上薬価が高い。
◆医薬品名(成分名)
ロゼレム(ラメルテオン)
◆薬効分類名
メラトニン受容体作動薬
◆効能効果
◆特徴
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」と呼ばれる、概日リズム(体内時計)を調整するホルモン。夜、暗くなると分泌量が増え、自然な眠りを促す。そのメラトニンの作用を高めて、眠りに導く薬。
◆注意点
・効き目が弱い
自然な睡眠に導く医薬品として活躍していますが、効き目が弱く、また効果時間も1時間前後のため、あくまで「寝付きやすい状態にする睡眠薬」です。
・薬価(値段)が高い
ベルソムラ同様、他睡眠薬と比べて薬価(値段)が高い。
◆薬剤師のコメント
ここまで2つの睡眠薬の特徴を紹介しましたが、どちらも副作用が全くないわけではありません。また、どの睡眠薬も長く飲み続けることで副作用のリスクは高まります。服薬厳守で正しく服用しましょう。
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