競馬やパチンコといったギャンブル依存症に保険適応へ!? やめられないギャンブル依存症患者への対策か!?
日本にはパチンコや競馬など、あらゆるギャンブルが身近に存在します。「競馬でひと儲けしたい」や「パチンコで簡単にお金を稼ぎたい」といった心境からギャンブルを始め、儲かった時の高揚感や快感からギャンブルがやめられなくなり、使ってはいけないお金まで手を出してしまう、ギャンブル依存症が近年問題視されています。
今回は、「競馬やパチンコといったギャンブルの依存症治療に公的医療保険の対象を検討している」ことについて現役薬剤師が紹介します。
◆紹介文
厚生労働省は12月11日、カジノや競馬、パチンコといったギャンブルの依存症治療について、来年度から公的医療保険の対象とする方針を固めた。同日開かれた中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)での議論を受け、同省は、依存症患者に対する適切な医療体制の整備が急務と判断した。国内ではカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を可能とするIR実施法が昨年7月に成立し、依存症対策が課題となっている。
◆ギャンブル依存症とは!?
ギャンブルによる影響で日常生活に支障をきたしているのにもかかわらず、自力でやめることができない状態のこと。 精神医学的には「病的賭博」といい、精神疾患の一種とされている。日本では年々増え続けることが問題視されている。
◆ギャンブル依存症患者の特徴とは!?
・ギャンブルしたい欲をコントロールできない
・借金してでもギャンブルを続ける
・無理に止めると身体に異変が生じる
◆ギャンブル依存症の治療
・集団治療プログラム(保険の適応対象)
患者が数人から10人程度のグループで意見交換を行い、ギャンブルにのめり込んだきっかけや対処法などについて考える治療法。
・薬物療法
治療薬として正式に認可された薬はありません。
抗うつ薬として用いられるSSRIなどが使われるが有効性は確立されていない。
※最近では、アルコール依存症治療薬であるセリンクロ(ナルメフェン)が、ギャンブル依存症にも有効であると論文で発表されました。
◆競馬によるギャンブル依存症とは!?
近年、競馬はネット(PAT)で簡単に馬券を購入できるようになり金銭感覚が狂ってしまう人もいます。ネット投票だとどうしても実際にお金を使っている実感が湧かないからです。金銭感覚の崩壊と「当たれば返せる」という思い込みからお金をつぎ込むようになると経済的には直ぐに行き詰ってしまいます。
◆ギャンブル依存症対策
ギャンブル自体は決して悪いものではありません。
ギャンブル依存症対策として、①1ヶ月単位でギャンブルに使える金額を決めておく、②自分一人でギャンブルにめり込まない、③利益が出たら派手に使うか堅実に貯めるか中途半端な使い方をしないなど、ギャンブルをするにあたってマイルールを決めておくことが大切だと思います。競馬や競輪は公営競技として各自治体、カジノは公的機関がそれぞれ運営するため、ギャンブルを制限せず、ギャンブル依存症の治療に力を入れる方針みたいです。
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