とある病院の薬剤師ブログ

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【2020年】塩酸ドパミン注キットが自主回収(クラスⅡ)へ|理由は!?

2020年8月、ドパミン注キットが自主回収!? 理由は!?

今回は、「塩酸ドパミン注キットの自主回収(クラスⅡ)」について現役薬剤師が紹介します。

●販売名(医薬品名)

・塩酸ドパミン注キット200

・塩酸ドパミン注キット600

 

●効能効果

急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)下記のような急性循環不全状態に使用する。

(1)無尿、乏尿や利尿剤で利尿が得られない場合

(2)脈拍数の増加した状態

(3)他の強心・昇圧剤により副作用が認められたり、好ましい反応が得られない状態

 

●製造販売業者(メーカー)

共和クリティケア株式会社

 

●対象ロット(下記リンク参照)
●回収開始年月日

2020年8月18日

 

●自主回収理由(理由は!?)

弊社製造所において、ソフトバッグ製剤の薬液充填エリアなどで環境モニタリング試験(浮遊微粒子、付着菌・ 浮遊菌・落下菌)に不備がある事が判明した。全てのロットで製品試験に適合していることは確認しているが、製品品質を完全に担保できると保証できないことから、自主回収(クラス2)とした。

※クラスⅡ:その製品の使用等が、一時的若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤健康被害の恐れはまず考えられない状況。

 

●危惧される具体的な健康被害

全てのロットで製品試験(無菌試験、不溶性微粒子試験を含む)に適合しており、また、薬液充填後に最終滅菌を実施していることから、重篤健康被害が発生する可能性はないと考えている。なお、これまで本件に起因する健康被害の報告はない。

 

●その他

当該ロットを納入した医薬品卸業者並びに医療機関等についてすべて把握しているので、対象となる医療機関等に文書により通知し、当該製品を自主回収する。

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