とある病院の薬剤師ブログ

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【2020年】レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「ファイザー/KCC」が自主回収(クラスⅡ)へ|理由は!?

2020年、レボフロキサシン点滴静注が自主回収!? 理由は!?

今回は、レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「ファイザー」と「KCC」の自主回収(クラスⅡ)について現役薬剤師が紹介します。

●販売名(医薬品名)

レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「ファイザー

レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「KCC」

 

●効能効果

外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、 前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、腸チフス、 パラチフス、子宮内感染、子宮付属器炎、炭疽ブルセラ症、ペスト、野兎病、Q熱

 

●製造販売業者(メーカー)

マイラン製薬株式会社、共和クリティケア株式会社

 

●対象ロット

ファイザーM001CAA(出荷時期:2018年5月7日)、M002AB4(出荷時期:2018年5月7日 )、M003AB7(出荷時期:2018年8月10日)、M004AB9(出荷時期:2018年10月15日)、M005AD5(出荷時期:2020年6月16日)

KCC17P02(出荷時期:2018年6月8日)、18N01(出荷時期:2018年10月23日)、18S02(出荷時期:2019年2月27日)、19E01(出荷時期:2019年6月13日)、19J02(出荷時期:2019年9月18日)、19L03(出荷時期:2019年12月17日)、19R04(出荷時期:2020年3月26日)

 

●回収開始年月日

2020年7月28日

 

●自主回収理由(理由は!?)

ソフトバッグ製剤の薬液充填エリアなどで環境モニタリング試験(浮遊微粒子、付着菌・浮遊菌・落下菌)に不備があることが判明した。全てのロットで各出荷判定試験に適合していることは確認しているが、各々の製品品質への影響がないことを完全に否定できないことから、自主回収(クラス2)とした。

※クラスⅡ:その製品の使用等が、一時的若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤健康被害の恐れはまず考えられない状況。

 

●危惧される具体的な健康被害

全てのロットで各出荷判定試験(無菌試験、不溶性微粒子試験を含む)に適合しており、また、薬液充填後に最終滅菌を実施していることから、重篤健康被害が発生する可能性はないと考えている。なお、これまで本件に起因する健康被害の報告はない。

 

●その他

当該ロットを納入した医薬品卸業者並びに医療機関等についてすべて把握しているので、対象となる医療機関等に文書により通知し、当該製品を回収する。

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