今回は医薬品から、「デパス錠0.5mgの自主回収(クラスⅡ)」について、とある現役薬剤師が紹介します。
◆自主回収対象医薬品
デパス錠0.5mg
◆製造販売業者(メーカー)
田辺三菱製薬株式会社
◆回収開始年月日
2022年7月5日~
◆対象ロット
↓下記リンク参照↓
https://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-10743
◆自主回収理由(なぜ!?)
本製品の錠剤中に黒い異物が付着しているのが発見され、本異物について調査したところ、非ステロイド性抗炎症薬であるモフェゾラクおよび添加剤を含んだ成分であることが確認されました。調査の結果、同一製造ラインで製造した他製品の粉体がライン中に残留し、当該製品の製造時に混入したものと考えられました。このため、異物混入が認められた当該製造ロットを含む異物混入のリスクが高いと判断される5ロットにつき、 自主回収することといたしました。
※クラスⅡ:その製品の使用等が、一時的若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤な健康被害の恐れはまず考えられない状況。
◆危惧される具体的な健康被害
当該異物の混入量は極めて微量で、その有効成分の毒性学的な評価基準に基づく残留許容値を著しく下回ることから、有効性及び安全性に影響する可能性は極めて低く、重篤な健康被害が発生する可能性はないものと考えま す。なお、これまでに本不具合による健康被害は報告されておりません。